母親の悪口を言わせてください。本当にどうして良いのか分からない。 誰に話しても理解してもらえない。でも、彼女はおかしいと思う。 私の祖国は戦争で、壊れた。その戦争記念館があるので、そこを姉と母と見た。姉は一度見たら、もう二度とみたくない記念館だといった。泣いていた。
私はどきどきしながら、すべてを母と見た。彼女の顔は、無表情。何も感じてはいない。残酷な場面、耐えられない場面、すべてを彼女はなんでもないようにして、見つめて、なんでもないように話をする。思い出話をするように。
彼女が一番、興奮して話したことは、自分がいかに、優秀な隊員だったかと言うことだ。戦争にドレほど自分が貢献してきたかと言う事だ。彼女の顔が誇らしげに、輝いた。吐き気がする、寒気がする、彼女は人間だろうか。
これほどの残酷な証拠を目の前にして、戦争を誇る人間。涙の一つも出ない。 これが私の母親です。姉は泣いていた。私は母親への恐怖で、泣けなかった。
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