昨日父の夢を見た。 私が物心ついてから、父はいつもお酒を飲んでいた。 楽しい行事の時ほど飲んでいた。 適度なお酒など一度もありはしない、一口飲めばべろんべろんになるまで何時間でも飲み続ける。 飲んで絡んでケンカして…。トラブルは数え切れないくらい。 トラブルを通り越して苦々しい笑い話も数え切れないくらい。 深酒のせいで、糖尿病→腎臓病→週3回の人工透析 そして3年前からはC型肝炎&肝臓がん。3ヶ月に一度の入院、抗がん剤投与。 人工透析を始めて少ししてからお酒を飲まなくなった。 お酒を飲まない父を見て8年余り。それでもたまに見る父の夢はいつも同じ。 酔っ払って私の家を訪ねてくる父の夢。「また飲んできてる〜」とガッカリして叫ぶ私。 お酒を飲んでいない日もあったのに、酔っ払った父の夢しか見なかった。 私の中に大きなトラウマになっているのだろう。
昨日、母から電話があった。 「病院の先生がお父さんのことで話したいことがあるからって。」とのこと。 これが意味するところはひとつだ。 昨夜は父のことを考えながら泣きながら眠りについた。 すると明け方に出てきた夢の中の父は素面だった。 初めて酔っ払っていない父の夢を見たのが、 「もういよいよ最期の時が近いかもしれない」と聞かされた日だなんて なんて皮肉で残酷なんだろう。
|