悲しかったこと。
兄弟喧嘩をしたときに、母が一万円を小学生のわたし達に差し出し、土下座をして、「止めてください」と言ったこと。
幼稚園からの保護者へのお便りみたいなやつに、「子供の話を聞いてあげましょう」というプリントを貰い、期待をして母に渡した。わたしは様子を見ていた。母は、そのプリントをさっとひと目見て、興味なさそうに、脇に放った。
泣き真似をして、手袋を買ってくれたこと。なぜか悲しい気持ちになった。試していたんだろう。
心臓に毛が生えていると。わたしのことをそう言った。
「この子は何を言ってもだめ。」という口癖。聴くたびに、視界がくらくなるようだった。
くちごたえをすれば、「何様やと思ってるの!!」 「母さんにえらそうにするんじゃないよ!」 「子供のくせに」 「えらそうな子だね!!」 「親に口答えするな!」
祖母と母の喧嘩。
とても悲しい。
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